◆今週の2歳戦
2歳リーディング記事で記載する血統背景のメモ的要素を主な狙いとして、今回も週中に追加して行く形で進めます。
●1回函館3日芝1200m 新馬
・モンファボリ(牝 須貝)
フランケル×フォエヴァーダーリング(コングラッツ)
母フォエヴァーダーリングは16年G2サンタイネスS(ダート6.5f)など米2勝。本馬は初子。祖母Darling My Darlingは5勝で米G1レース2着2回。3代母ローミンレイチェルは94年G1バレリーナH(ダート7f、現バレリーナS)など重賞3勝、その産駒に04年秋古馬三冠(天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念)でG1レース3勝、重賞通算5勝のゼンノロブロイ。09年G3ファンタジーSタガノエリザベート・15年G3クイーンCキャットコイン・17年G3札幌2歳Sロックディスタウン・19年G3愛知杯ワンブレスアウェイで牝馬のみによる重賞勝ち馬4きょうだいなどを送り出したストレイキャットなど。
ノーザンファーム生産、サンデーレーシング所有。
(メモ)
先週の東京で勝ち馬が出たフランケル産駒。中央10場のフランケル産駒による単勝回収率では函館が最も良いそうなのですが函館で勝利したのはショウナンアリアナだけと函館での出走頭数自体が少ないか?17年G1オークスなど重賞3勝ソウルスターリングは札幌デビュー、芝・ダートG1勝ち馬モズアスコットも3歳阪神デビューで初勝利は中京芝、もう1頭の産駒中央勝ち馬ミスエルテも含めこの3頭は函館競馬場では未出走と洋芝だからといって欧州血統のフランケル産駒が函館に合うかとなると疑問。先週も不良馬場だったとはいえ新馬勝ちノックオンウッドは東京で勝利(産駒の東京競馬場新馬戦勝利は同馬が初めて)。函館開催で強い須貝厩舎所属、11年に当地でデビューしたゴールドシップのチームが手掛けるなど手を出したくなる要素も多いが、想定の武豊騎手でも人気を集めアッサリ飛んでもおかしくない。調教の動きなどは良いそうなのでそちらを採れば相手次第でといったところか。
●1回函館4日芝1200m 新馬
●3回阪神5日ダート1200m 新馬
●3回阪神6日芝1600m 新馬
・シュヴァリエローズ(牡 清水久)
ディープインパクト×ヴィアンローズ(セーヴルロゼ)
母ヴィアンローズは05年仏G3ノネット賞など仏4勝。本馬は11番子で半兄に16年OPプリンシパルSのアジュールローズ(父ヴィクトワールピサ)。
ノーザンファーム生産、キャロットファーム所有。
(メモ)
中央で勝利したきょうだいはこれまで6頭いるが、新馬戦勝利は1頭だけでその1頭は1戦のみで抹消。
初戦の勝ち上がり率は低いが2歳戦でも勝ち上がる馬は出て、複数回勝利する馬や日本ダービーTR勝ち馬、1600万特別勝ち馬も見られ堅実には走るが大物を出したかといえば決してそうは言えない。有力馬が揃うことも想定される阪神マイル戦で、ここまでの傾向からは狙うのならば2戦目以降か。
・ブレイブライオン(牡 西村)
ディープインパクト×フラーテイシャスミス(ミスターグリーリー)
母フラーテイシャスミスは米1戦未勝利。本馬は9番子で19年セレクトセール2億1600万円取引馬。半兄に14・15年G1マイルチャンピオンシップ南部杯連覇など中央・地方重賞5勝のベストウォーリア(父マジェスティックウォリアー)。おばPrispectressは00年米G2ラプレヴォワイヤントS(芝12f)勝ち馬。近親に海外重賞勝ち馬Trick or Treat、Across the Rhineなど。
ノーザンファーム生産、ライオンレーシング所有。
(メモ)
ノーザン生産セレクト出身馬の2億円ホースでも19年セレクト全体で16位、19年セレクトセールではディープインパクト産駒7位、19年セレクトセール1歳馬のディープインパクト産駒では4位ということで高馬には違いないものの、いずれもトップ3に入らないのは驚きでもありますが。サラブレッドクラブライオンの同セール購買馬でもキングカメハメハ×ジンジャーパンチが3億円超え(税込)なのでそれに次ぐもの。
ダートG1勝ち馬の兄からディープインパクトに父が変わって、ディープインパクト×ミスターグリーリー配合では昨シーズンのG3クイーンC勝ち馬ミヤマザクラ、その全兄マウントロブソン、ポポカテペトルといった重賞勝ち馬やボスジラなどの母ミスパスカリ産駒に活躍馬。
推すならば血統面よりも昨シーズンもG2京王杯2歳S、G3アーリントンCで重賞勝利、G1朝日杯フューチュリティステークス2着、G1NHKマイルカップ4着のタイセイビジョンを出した西村真幸厩舎所属ということか。フェアリーポルカでも牝馬限定G3戦を2勝するなど本年も先週まで関西リーディング6位(全国12位)と勢いのある若手調教師でこちらではないだろうか。
●3回東京5日芝1400m 新馬
・スペクタクル(牡 武藤)
ヘニーヒューズ×スフィンクス(リンカーン)
母スフィンクスは中央500万勝利の3勝、地方2勝の通算5勝。本馬は初子。近親に03年NHKマイルカップのウインクリューガー、06年G3マーメイドSのソリッドプラチナム。ディープインパクトなどと同じHighclere一族だがウインドインハーヘアではなくインヴァイトの分枝となる。
橋本牧場(新ひだか)生産、佐々木雄二氏所有。
(メモ)
母スフィンクスはオーナーが武藤厩舎に入厩させ12年4月中山の未勝利で勝ち上がり、オーナーの中央初勝利となった競走馬でその初子がスペクタクル。
ハイクレア一族ということですが、それだけでディープインパクト級の評価をするのはさすがに厳しく父ヘニーヒューズからアジアエクスプレスや芝・ダート重賞勝ち馬ワイドファラオのような芝でも走る上級馬も出ていますが現3歳世代も先週まで48勝中、43勝がカネヒキリやゴールドアリュールのようなダート偏重と、全く芝で走らないということでもないのですが芝で苦戦するようならばダートでといったことになるでしょうか。距離も限界あるでしょうしクラシック戦線でというよりは厩舎およびオーナーに縁のある血統で取り上げられたと思われます。
18年3回東京5日ダート1400m 新馬戦12番人気1着ラインカリーナ(単勝89.4倍)、19年3回東京8日芝1600m 新馬11番人気1着サナチャン(単勝80.6倍)と武藤厩舎は今開催の東京新馬戦で過去2年高配当をもたらしているとのことで、この点でマークは必要だろうか。本年ここまでの武藤厩舎新馬戦成績はサトノレイナスが勝利した3回東京2日芝1800m、9頭立ての新馬戦でノットイェットが5番人気(単勝19.9倍)で4着。
●3回東京6日芝1600m 新馬
●3回東京6日芝1400m 未勝利