今週まで2回京都・4回東京・4回新潟の開催で新潟は本年最後の実施週
重賞はG1天皇賞(秋)、G2スワンS、G3アルテミスSの3重賞
●1位(1位)ロードカナロア(32億758万円)(129勝)
(31億2904万5000円)(127勝)
先週も2勝、週間8000万近くの加算で獲得賞金32億円突破。先G2富士S2着レッドモンレーヴ、OP(L)新潟牝馬S2着ホウオウエミーズ、OPオータムリーフS3着ジレトールの入着などでも堅実に賞金加算。
首位は変わらないのですが月初の状況とは違っており独走とは言えない状況に。これまで何度も書いていたようにロードカナロア視点では想定内といった面もあり、コンスタントに賞金を加算するタイプの種牡馬か大レースの一発で賞金を加算するタイプの種牡馬かといったリーディングサイアー争いの本年でしょう。
天皇賞(秋)には前走G2毎日王冠4着アドマイヤハダルが登録。
本年は登録段階で13頭、アサマノイタズラ回避予定でその12頭立てとなると現在トップ10内種牡馬の産駒のみによるレースということに。天皇賞(秋)としては手頃な出走頭数も、史上最強級のメンバーと言っても良さそうな本年でアドマイヤハダルは唯一の重賞未勝利馬。21年G1皐月賞4着や前走毎日王冠も0秒1差4着などがあり本年のG3鳴尾記念も0秒1差3着など重賞を勝っている程度の相手なら遜色はないでしょう、天皇賞(秋)の重要プレップG2毎日王冠から本年は唯一の出走馬でもありますので。
ただし本年はレート世界一、年内G1制覇、年内重賞制覇といったメンバー構成でこの馬ではさすがに厳しいでしょう。リーディング観点ではこの馬で勝つようならば非常に大きいのですが。想定は菅原明良のテン乗り。
スワンSにはサブライムアンセム、ダノンスコーピオンが登録。もう1頭登録のカイザーミノルは登録時19位の非抽選馬対象で決定順上位から1頭回避で出走可能。
サブライムアンセムはOP(L)ポートアイランドS6着から。昨年のG2フィリーズレビュー勝ち馬ですがその後連敗中、その間は上位馬に不利のあったG2阪神牝馬Sで2着が唯一の3着内。京都は初出走で改装期間などから現4歳世代はそのような馬も多いのですが重賞勝利のある1400mでどこまで。想定は22年G2フィリーズレビュー勝利時の池添謙一で、その場合はそれ以来2度目の騎乗。
ダノンスコーピオンはG3中京記念12着以来の出走。前走はハンデ59キロでしたが22年NHKマイルカップ勝ち馬も古馬となった本年3走は全て2桁着順。唯一の負担重量58キロで近走の結果から巻き返しは難しいでしょうか。騎手想定も現段階では入っていません。
●2位(2位)ドゥラメンテ(30億2760万7000円)(98勝)
(27億6417万4000円)(96勝)
先週は菊花賞4番人気ドゥレッツァの勝利などで獲得賞金27億円台から30億円まで一気に突破。2歳G1阪神ジュベナイルフィリーズに加え3歳牝馬2冠且つG1オークス6馬身差圧勝からのリバティアイランドと違い、条件レースを連勝中とはいえこちらは重賞初出走であまりこのような状況を想定していなかったので前回も触れませんでしたが年間獲得賞金キャリアハイとなって初の獲得賞金30億円も突破。ロードカナロアとの差は1億8000万ほどとなって、その差はまだ大きいのですがこのようにG1レースを勝って来る種牡馬でこれからも高額賞金レースが年末まで続きますので射程に捉えたとしても良いでしょう。
菊花賞のドゥレッツァは間違いなく強いゆえの芸当ですが、今回に関しては完全にクリストフ・ルメールの超絶騎乗に尽きるでしょう。皐月賞・日本ダービーワン・ツーの2強タスティエーラ・ソールオリエンスも崩れず2・3着に入るレースを圧勝。中央で年内もう1走するなら有馬記念だとは思いますが騎手の関連などもあってどうなるでしょうか、あのレースぶりなので国内なら中長距離以上で場は問わないと思われます。
天皇賞(秋)には22年G1桜花賞・オークスでG1レースおよび重賞2勝、前走G1ヴィクトリアマイル3着スターズオンアースが出走予定。
秋華賞・菊花賞で3歳馬による連続週G1制覇の翌週は昨年のニ冠牝馬スターズオンアースが登録。22年G1オークス勝利後は勝てていませんが22年G1秋華賞はスタート直後に大きな不利があって0秒1差3着、G1大阪杯は内回りで後方からの競馬も勝ち馬にハナ差まで迫る2着、G1ヴィクトリアマイルは中距離に使われていたこともあって桜花賞馬ながら距離不足といったレースぶり、最内枠から追い上げ0秒1差3着と崩れてなく、2歳から3歳冬期は取りこぼしも多かったのですが、キャリア10戦[3-4-3-0]とここまで全て3着内。
ヴィクトリアマイルから直行の勝ち馬は過去10年出ていませんが安田記念からは3着内馬も出ており前走のレースぶりからも距離延長自体がプラスとなるでしょう。本年唯一の牝馬出走で牝馬の成績も悪くはないのですがジェンティルドンナ、クロノジェネシス、アーモンドアイ、グランレグリアといった近年やオールタイムランクでも最上位級の牝馬、スターズオンアースもニ冠牝馬なので古馬になっても牡馬を相手にG1レースで勝利したこのランクまで昇り詰めるのならば。前走までのクリストフ・ルメールはイクイノックス想定で今回はテン乗りのミルコ・デムーロ予定。天皇賞(秋)といえば12年エイシンフラッシュで勝利のミルコ・デムーロによる例のシーンも想起されエージェントも変わって今秋は復調気配も見られるので。
スワンSにはアヴェラーレ、ルガルが登録。
アヴェラーレは前走G3関屋記念勝利から。勝利は全て左回りで右回りの出走自体も1番人気で15着に敗れたG2ニュージーランドトロフィー15着以来。京都適性も問われそうですが、この馬の場合は右回りでも左回り同様の走りが出来るかとなるでしょう。想定はテン乗りの川田将雅。
ルガルはOP(L)朱鷺S2着からの3歳馬。本年のOP(L)橘Sを格上挑戦で勝利し、その次走G3葵Sでも2着。こちらは京都勝利経験もあり古馬との力関係となるでしょうか。3歳馬勝利の場合は17年サングレーザー以来も13~15年には3歳馬が3連勝していた時期もありマイナス材料ということもなさそう。想定はテン乗りの武豊。
アルテミスSにはラヴスコールが登録。
札幌芝1500mの新馬戦勝利からでG3新潟2歳S2着馬を含め全て1勝馬というメンバーですが、相手が一気に上がることも確かなので。21年2着ベルクレスタ、22年2着リバティアイランドと産駒は2年連続連対中ですが、あのリバティアイランドがこれまで唯一敗れたレース。想定は横山武史。
●3位(3位)キズナ(26億8903万6000円)(108勝)
(25億7525万7000円)(105勝)
先週は1勝クラス特別など3勝。
特別戦勝利の3歳アームブランシュは三冠のトライアルには皆勤してソコソコ走っており本来は菊花賞に出ていても良いような馬。まだ2勝クラスという段階ですが勝ち上がって来れば再び重賞戦線で期待の1頭。2歳未勝利勝ちのインザモーメントは菊花賞4着リビアングラスの全弟。
半ば強引ですが、その本年の菊花賞では4着リビアングラス・5着サヴォーナと2頭が入着。これでは馬券外で結果的に3強となった上位馬の後塵を拝しクラシック競走では大きい付加賞も入りませんが本賞金3000万・2000万の5000万円加算とG3重賞勝利以上の賞金は獲得。
天皇賞(秋)には産駒登録なし。
本年はトップ10内種牡馬の産駒のみ出走予定ですが3位キズナ、8位エピファネイア、10位ハービンジャー産駒は登録なし。
スワンSにはスマートリアンが登録。以前は1600mや1800m戦にも出走はありましたが近走は芝1200m戦に使われており1400mは22年OP安土城S以来7走ぶりの出走。6歳牝馬の10月末ですが特に衰えている感もなく距離延長というよりは1400m適性がどうかといったところでしょうか。想定は柴田善臣の継続騎乗。
アルテミスSにはライトバックが登録。
8月の新潟芝1800m戦勝ち馬で昨年夏の新潟マイルを31秒4で差し切ったリバティアイランドほどではないのでしょうが1-2番手通過馬が33秒5の上りを計時し2・3着となったものを32秒8で差し切っており、距離短縮ですが東京で左回りも経験済みということから有力でしょう。ドフザダービー一族で距離ももっと持つと思われますし気の早い話ですがオークスのスクーリングといった感も?想定は浜中俊の継続。
●4位(4位)ディープインパクト(25億4980万2000円)(68勝)
(25億3506万6000円)(68勝)
未勝利週でダートリステッドレース2着馬が出た程度の約1300万加算の週間。
天皇賞(秋)には22年G2神戸新聞杯、23年G2阪神大賞典・G1天皇賞(春)でG1レース1勝、重賞3勝、前走G1宝塚記念3着、レーティング3位ジャスティンパレス。
23年G2金鯱賞・前走G2札幌記念で重賞2勝プログノーシスの2頭が出走予定。
ジャスティンパレスはG1宝塚記念3着から。前走は1着イクイノックス、凱旋門賞でもあれだけ走ったスルーセブンシーズ2着とこの2頭がスムーズさを欠きつつも地力で捻じ伏せてしまったとはいえ差のない結果とそこから考えればここでも有力。本年の天皇賞(春)勝ち馬で天皇賞春・秋制覇も懸かりますし2200m戦の前走やG2神戸新聞杯勝利などからも距離は対応するでしょう。ステイヤーのイメージもありますがディープインパクト産駒で同じく天皇賞(春)勝ち馬フィエールマンが2着したりもしているので。気になるのは2200mで走っているとはいえG皐月賞以来の2000m戦で東京競馬場はG1日本ダービー9着の1走のみ。ビッグタイトル獲得と比較して実績に乏しいコース・距離で1分57秒台や1分56秒台まで要求されスピード負けしてしまうと。ここよりはジャパンカップ・有馬記念向きで3走するならいきなりからやらない気も。想定は横山武史のテン乗り。
プログノーシスはG2札幌記念1着から。こちらは2000m重賞2勝で距離はベストですが、前走も稍重馬場の洋芝札幌を早め進出し圧勝したほどの機動力に優れたタイプでワンターンの東京芝2000mが向くか。東京自体も初出走で中山も出走がない関東エリア初出走の中央G1初出走。豪華メンバーの揃った今回ですが前走で勝利しているのはイクイノックスとプログノーシス、それと前走ドバイターフ取消でG2京都記念勝利以来8ヶ月ぶりドウデュースの3頭。5歳秋ですがまだ10戦しか使われてなく勢いのようなもので突き抜けてしまえば。想定は川田将雅の継続。
本年のリーディングサイアー獲得は絶望的でトップ3入りも厳しくなっていますがこの2頭で秋古馬三冠お上位を独占するようならば。BC出走のシャフリヤールを含め、ここから香港に回ってしまうとリーディング争いでは更に厳しくなりますが今回の結果やローテ次第ではまだ上位を狙うチャンスも。
スワンSにはルージュスティリアが登録。
これまで1600m以上の距離しか出走経験がない芝1400m重賞登録で東京に輸送したG2府中牝馬S7着からの中1週。このローテで使うのならばダメージもないのでしょうが、異例ともいえる臨戦過程なので。
想定は坂井瑠星のテン乗り、想定騎手もリーディング上位騎手で入っているので使うとは思われますが。
アルテミスSは本年3歳が最終世代なので登録なし。
●5位(6位)ハーツクライ(21億5784万4000円)(82勝)
(20億8982万1000円)(79勝)
先週は3勝クラス特別など3勝で獲得賞金21億円突破。対モーリスの5位争いで苦しい状況でしたがここに来て再逆転。
菊花賞6着ハーツコンチェルトは距離もあわず右回りが良くないのでしょうが、同タイム3着ながらG1日本ダービーで先着された2頭にまた先着を許してそれを更に離してしまう勝ち馬がいたという力負けでしょう。4・5着馬はコース・距離適性の差でしょうけど。まだ3勝クラス馬なので右回りの自己条件を勝って年明けに中山や京都で頑張れるようなら。
勝ち馬では3勝クラス特別勝利のソーダズリング。G2フローラS2着ですが1勝馬で収得賞金1450万だったことから秋華賞も出ずにこちらへ回って2勝目、再度のOP入りということに。1800m以上の距離にしか出走がなく1600mは初出走でしたが大外13番枠ということもあって道中外を掛かり気味に通って、それでも差し切り。まだ距離が長いか騎手を替えるしかないのでしょうが替えないので。今回も全く御せていないい騎乗、それでも勝てたのでOPクラスでもこれで通じるかでしょう。オークスは距離だとしてもローズSの段階でも勝負になっていないので更に強くなる必要はありそうですが。
天皇賞(秋)には21年G1朝日杯フューチュリティステークス、22年G1日本ダービー、前走23年G2京都記念でG1レース2勝、重賞3勝、レーティング2位ドウデュース。
21年G3中山金杯・G2中山記念、23年G2中山記念で重賞3勝、21年G1天皇賞(秋)5着、前走G2札幌記念5着ヒシイグアス。
22年G3共同通信杯で重賞1勝、22年G1天皇賞(秋)3着、前走G2札幌記念4着、レーティング4位ダノンベルーガの3頭が出走予定。
ドウデュースは昨年の日本ダービーでイクイノックスを2着に下して勝利したほどですが、3歳秋の海外キャンペーンではパリロンシャンの重馬場が全く合わなかったのか2走とも大惨敗。同年のG1日本ダービー勝利は2分21秒4で、凱旋門賞は2分44秒4と勝ち馬から8秒7差、コースの形状や馬場が全くちがうのでしょうが、日本ダービーのタイトルを有すスターホースがここまで負けてどうなってしまうのか心配でしたが年明けのG2京都記念を2分10秒9で圧勝し勇躍ドバイターフへ。今度はあまりにも強いからなのかスクラッチさせられたような取消で今回は8ヶ月ぶり、間隔は空きましたが腱などをやってしまったことでもなく時計勝負なら勝ち切ってしまっても。弥生賞ディープインパクト記念の当時から騎手が全く御せず、皐月賞もそれなので物理的に届かないような後方から外を回して3着、この3着でもありえない強さだったので東京では後方からでも届いて日本ダービー勝利と、とにかく今回の騎手の現状でも勝てるかだけでしょう。想定はデビュー戦から全て騎乗の武豊。キーファーズの所有馬なので何らかの事情で乗れない限り騎手は替えないでしょうからその辺りは納得ずくなのでしょう。
ヒシイグアスはG2札幌記念5着から。2走前のG1大阪杯7着で前走5着は1秒3差。ピークを過ぎたような7歳10月末で、21年天皇賞(秋)5着や東京では条件レース勝利も海外重賞を含め右回りの方が良い印象も。想定は松山弘平。
ダノンベルーガはG2札幌記念4着から。右回りの札幌で使うとは思わなかったのですがWASJの1週前から騎乗のジョアン・モレイラを確保してドバイターフからのぶっつけよりは1度使いつつ、優先出走権の発生するプレップで左回りのG2毎日王冠などよりも間隔が取れる札幌記念から、ということだったように思います。その前走は離された4着ですが稍重馬場や右回りでこれだけ走ればといった内容で、ジョアン・モレイラが無理やり走らせてしまったようなところもありますが今回も騎乗なので。昨年3着はパンサラッサの大逃げで難しい展開にもなって、さすがに本年はアレもないでしょうから得意の左回りというか右回りがダメなので東京ならば。想定は短期免許再取得の先週もいきなりからG2府中牝馬S勝利、G1菊花賞でも2着のジョアン・モレイラ継続。
アルテミスSにはサフィラが登録。
新潟の新馬戦3着から2戦目の阪神で勝ち上がり。初戦で敗れたニシノコマチムスメもいますのでその辺りの現状での力関係もポイントとなるでしょうか。母サロミナのSchwarzgold一族で全兄サリオスは2歳G1勝ち馬でしたが基本的には古馬になってからという気も、父ディープインパクトの半姉サラキア・サリエラなど牝馬に出た場合はそのような傾向とも。
●6位(5位)モーリス(21億3802万4000円)(88勝)
(21億905万1000円)(86勝)
先週は2歳OP特別など2勝もハーツクライに逆転され6位に後退。
G1菊花賞のノッキングポイントはバテて下がって来た馬を捌けなかったとのことですが、それがなくとも勝ち負けということでもなかったでしょう。前走で古馬を相手にG3新潟記念を勝ったとはいえ大方の想定通りというか2桁人気が示すように、単に距離が長かったのでしょう。パトロールフィルムを見ると2周目4コーナーでハーツコンチェルトに前へ入られ下がってしまい接触があり、そこでハミのコントロールが利かなくなったようです。インを突くしか能がない松山弘平の後ろに付ける全く捌けない北村宏司という構図からそうなるのも自明の理だったように思いますがマイル~中距離で見直しでしょう。
先週の勝ち馬ではダノンエアズロックを取り上げたいのですが2歳部門で後述。
獲得賞金は昨年に記録した21億7529万8000円が過去最高。4000万円弱の加算でクリアということから今週にも達成という可能性はかなり高いでしょう。
天皇賞(秋)には22年G2金鯱賞・G2札幌記念、23年G1大阪杯でG1レース1勝、重賞3勝、22年G1天皇賞(秋)4着、前走G2札幌記念6着、レーティング5位ジャックドール。
22年G3エプソムC、23年G2アメリカジョッキークラブCで重賞2勝、22年G1天皇賞(秋)11着、前走G2オールカマー7着ノースブリッジの2頭が出走予定。
ジャックドールは本年の大阪杯でG1勝利しマイルの安田記念では先行し5着、前走G2札幌記念は前年の勝ち馬も本年は馬場もも合わなかったか6着。昨年の天皇賞(秋)は例の特殊な展開でしたが傾れ込んだだけのような4着。本年は更にレベルが、上がったような登録状況でこの馬がハナを切るケースもありそうですが逃げ切れる感じでもないので。想定は昨年の天皇賞(秋)以来となる藤岡祐介。
ノースブリッジはG2オールカマー7着から。昨年はスタート直後に他馬と接触するような形で、加害側でしたがそれでリズムを崩すような形の11着。本年のG1大阪杯も8着とG2重賞勝利はあってもこのレベルに入ると数枚落ちるといった印象。想定は岩田康誠の継続。
スワンSにはメイショウソラフネが登録。
今開催の2回京都1日芝1400mの3勝クラス長岡京Sを勝利して重賞初挑戦。その翌日のOP(L)オパールSを半兄メイショウゲンゼンが勝利など勢いのある一族ということもいえるでしょうか、そのようなことがスワンSに直結するとも思えませんが。想定は角田大河の継続。
●7位(7位)キタサンブラック(17億7391万9000円)(65勝)
(17億365万7000円)(63勝)
先週は2歳戦の2勝。
G1菊花賞では1番人気ソールオリエンスが3着。G1皐月賞を後方からブチ抜き、G1日本ダービーでは2着。G2セントライト記念2着を叩いての出走も距離が長かったか下りのある直線平坦の京都では皐月賞のような爆発力も見られず3着まで。勝ち負けになったというよりは0秒9差の3着と、なんとか3着まで押し上げたものでデビュー以来初めて連対は外しましたが最低限の結果は残したでしょう。皐月賞の衝撃的な強さもあってクラシック出走ごとにトーンダウンした印象も残ってしまいますが、三冠1・2・3着の皆勤と立派な成績でしょう。賞金も堅実に獲ってくれますのでチーディング観点でも3歳世代のエース的存在といった評価に。
天皇賞(秋)には21年G2東京スポーツ杯2歳S、22年G1天皇賞(秋)・G1有馬記念、23年G1ドバイシーマクラシック・前走G1宝塚記念でG1レース4勝、重賞5勝、レーティング1位イクイノックス。
22年G2セントライト記念で重賞1勝、前走G2オールカマー5着ガイアフォースの2頭が出走予定。
イクイノックスは昨年の勝ち馬で以降22年有馬記念、23年ドバイシーマクラシック・宝塚記念とG1レース4連勝中。これまで敗れた2走も22年G1皐月賞2着・日本ダービー2着と連対率も100%、レートは世界1位で出走決定順賞金も20億超えという名実ともにワールドランクのスーパーホース。3歳の昨年も56キロと負担重量のアドバンテージで勝った訳ではないというのはその後の活躍からも明らかで、パンサラッサの大逃げをキッチリ差し切って勝利。ドバイシーマクラシックをスピードの違いで逃げ切るというのも規格外で、前走の宝塚記念は内回りで存外苦しみましたがこれも捻じ伏せ、ボーナスなども懸かるジャパンカップが本線でしょうがここも負けられない一戦でしょう。想定はデビューから全て騎乗のクリストフ・ルメール、これまでの業績を語るのも今更ですが菊花賞の騎乗からも「鬼に金棒」ならぬ「イクイノックスにクリストフ・ルメール」といったところでしょう。
ガイアフォースはG2オールカマー5着から。昨年のG2セントライト記念勝ち馬ですが1番人気の菊花賞8着、年明けのG2アメリカジョッキークラブC5着からG2マイラーズCに距離短縮し勝ち馬シュネルマイスターと同タイム2着、G1安田記念でも追い込んで0秒2差4着。これでマイルに向かうと思われたところの前走は最後も止まって負けたようなレースと、現状2000mでもまだ長いでしょう相手もかなり強いので。ここからマイルチャンピオンシップなら多少は狙いたいのですが中長距離では疑問も。想定は西村淳也の継続。
昨年アルテミスSではラヴェルがリバティアイランドを下して勝利しましたが本年は産駒登録なし。
スワンSにも産駒登録はなく今週の重賞登録馬は天皇賞(秋)の2頭のみ。
断然人気が想定されるイクイノックスが勝利すれば1着2億2000万加算で獲得賞金20億円の大台も初めて突破が確実。更にジャパンカップも勝って1着5億加算となれば更に順位上昇が狙えリーディングサイアーも狙えるドゥラメンテの産駒で3歳牝馬三冠リバティアイランドとの争いとなりそうですが、そうなった際には来月末の週中記事で。
●8位(8位)エピファネイア(16億1092万1000円)(81勝)
(15億8738万1000円)(80勝)
先週は未勝利1勝で獲得賞金16億円突破。
2歳戦で1勝加算し同部門では首位をキープ。
今週の重賞登録馬はアルテミスSのエリカリーシャン。
8月新潟芝1800mの新馬戦を逃げ切って勝利しての出走。21年には先日引退が発表された産駒サークルオブライフが勝利してG1阪神ジュベナイルフィリーズも制覇。
●9位(9位)ルーラーシップ(16億814万円)(76勝)
(15億7074万8000円)(74勝)
先週は1勝クラスなど2勝で獲得賞金16億円突破。順位は変わりませんでしたが8位エピファネイアとの差は僅差に。
天皇賞(秋)には22年G3七夕賞、23年G3小倉記念で重賞2勝、前走G2オールカマー11着エヒトが出走予定。
前走で負けすぎており本年のメンバーではこの時点でもう無理なのでしょうが、22年G3七夕賞、23年G3小倉記念とサマー2000シリーズの小回りコーナー4回の高速コースで勝っているようなタイプ。左回りも未勝利で相手関係からも相当厳しい一戦になるでしょう。この陣営なので出走奨励金などを狙っている気もしますが。想定は横山和生のテン乗り。
アルテミスSにはスティールブルー、ニシノコマチムスメの2頭が登録。
スティールブルーは8月新潟芝1600m戦を32秒9の上りで差し切って勝利。
ニシノコマチムスメも8月新潟の新馬戦で3番手から抜け出し勝ち上がり。
スティールブルーは1番人気フルレゾンを下しての勝利でフルレゾンは2戦目に勝ち上がり。ニシノコマチムスメはアルテミスSに登録のある1番人気サフィラを下しての勝利でサフィラも2戦目に勝ち上がり。脚質などは違うようですがどちらも人気より実力のルーラーシップ産駒といった感じで、ここも勝つとは言い難いのですがこの後も楽しめるような非常に良い馬と評価しています。
スティールブルーは荻野極、ニシノコマチムスメは幸英明と両馬ともに新馬戦勝利騎手の継続想定。
●10位(10位)ハービンジャー(15億7693万1000円)(67勝)
(15億1707万7000円)(66勝)
先週は1頭しか入着馬を出せなかったのですが、それがG2富士S勝利のナミュールで3歳時の昨年G2チューリップ賞以来の勝利。総合記事でも書きましたがジョアン・モレイラの凄まじい騎乗による結果で先週の重賞勝ち馬は強いのですが外国人騎手の上手さというよりは強さが出たような結果に。
これでハービンジャーは昨年の年間獲得賞金を超えて年間トップ10入り復帰にまた近づいたとして良いでしょう。
今週の重賞登録馬はアルテミスSのチェルヴィニア。
6月東京の新馬戦では2着に敗れましたが勝ったのはG3サウジアラビアロイヤルCで1番人気(3着)となったボンドガールが勝利したレースで2戦目の新潟芝1800m未勝利を2番手から33秒0の上りで6馬身差の圧勝。新馬戦3~6着場も既に勝ち上がっており3着コラソンビートはOPダリア賞勝利。4着マスクオールウインはOPダリア賞3着、カンナS2着。5着アンジュグルーヴはダートで勝ち上がり。6着キャットファイトは1勝クラスアスター賞を2着に5馬身差の2歳レコード勝ち。母チェッキーノのハッピートレイルズ一族で、そのようなことから1番人気の出走になると思われます。想定は新馬戦から3走連続クリストフ・ルメール、これも人気を後押しする要素でしょう。
・2歳部門
1位(1位)エピファネイア(2億2798万5000)(20勝)
2位(2位)スワーヴリチャード(1億9763万6000)(17勝)※新種牡馬
3位(4位)モーリス(1億9205万4000円)(12勝)
4位(5位)キズナ(1億9044万2000)(17勝)
5位(3位)ロードカナロア(1億8218万9000)(13勝)
6位(6位)ブリックスアンドモルタル(1億5163万)(11勝)※新種牡馬
7位(7位)ドレフォン(1億4391万9000)(13勝)
8位(8位)ダイワメジャー(1億3363万8000)(8勝)
9位(10位)リアルスティール(1億2519万8000)(10勝)
10位(9位)ヘニーヒューズ(1億2105万5000)(9勝)
11位(11位)ニューイヤーズデイ(1億1031万5000)(8勝)※新種牡馬
12位(12位)ルーラーシップ(1億51万)(10勝)
13位(13位)レイデオロ(9812万)(9勝)※新種牡馬
14位(14位)マジェスティックウォリアー(7974万7000)(6勝)
15位(17位)リオンディーズ(7883万)(6勝)
16位(15位)デクラレーションオブウォー(7808万8000)(3勝)
17位(16位)リアルインパクト(7562万8000)(4勝)
18位(19位)ゴールドシップ(7357万)(5勝)
19位(18位)ビッグアーサー(6920万1000)(6勝)
20位(20位)シルバーステート(6835万)(4勝)
大きな順位変動はありませんがエピファネイアが首位をキープ。モーリスとキズナが順位を1つ上げ3・4位にそれぞれ浮上。
勝ち馬ではOP(L)アイビーSのダノンエアズロックで2着ホウオウプロサンゲがスロー逃げに持ち込み勝つようなレースでしたが、レース上り33秒1をダノンエアズロックが32秒7で差し切って勝利。新馬戦から20キロ増の出走でノドに不安もあるということでこの強さですから完成された際にはどれだけ強くなるのか。ここまで本年2歳戦でトップの内容・結果だったように思います。
1番人気3着のレガレイラは2戦目で早くも煩さが出てしまったような母ロカの産駒らしい結果に。G3札幌2歳S勝ち馬のセットアップを新馬戦で2着に下したこともあって人気になったようですが札幌2歳Sが稍重馬場で通過順通りに傾れ込んだだけのような1~3着で、その重賞自体よりも今回のアイビーSの方がレースレベルは断然上といった見立てで。16年1着ソウルスターリング・2着ペルシアンナイト、18年1着クロノジェネシス、20年1着オーソクレース、22年1着イクイノックス・3着アスクビクターモアなどといった馬が輩出の出世レースで、重賞ではありませんがそれゆえに今週実施の萩Sとともに2歳OP特別で2レースしかないリステッドレースにもなっていますので。
ダート1勝クラスなでしこ賞はナスティウェザーが勝利。相手も楽だったような感じの8頭立て7番人気からの差し切りで前走1勝クラスヤマボウシ賞2着からと、前走勝利したサトノフェニックスの評価がまた上がるような結果に。
東京芝1400m1勝クラスは単勝1.1倍の人気に応えてレッドスエルテが勝利。9頭立てで1勝馬3頭という組み合わせでしたがハナを切って上り33秒4、2着に5馬身差と1頭だけ抜けて強かったということに。東京芝1800mの新馬戦は行けずに9着。未勝利、1勝クラスは芝1400mnの逃げ切りと行けなかった際や距離延長に不安は残しますが今回の勝ちぶりならオープンクラスでも。21年G2京都新聞杯を勝利して不良馬場のG2神戸新聞杯でも2着したレッドジェネシスが半兄のハーツクライ産駒で距離も持つとは思うのですが。
他では特になくG1菊花賞と同日・同場の新馬戦、「伝説の新馬戦」と記事投稿などもしていますが例年の芝1800mではなく近2年の阪神から京都実施は3年ぶり、京都芝2000mでは2017年以来の実施。
菊花賞は以外な大敗を喫しましたがG2神戸新聞杯など重賞2勝サトノグランツ、G1勝ち馬の古馬を相手にG2毎日王冠などを勝利して重賞2勝のエルトンバローズが昨年も該当レースから出ており期待していたのですが2番人気シュクルノアールが4コーナー付近で故障を発生してしまいその直後にいた1番人気サブライドがそれを避けるようにして外に膨れるなどといった事象があり少頭数8頭立てながら7-5-6番人気の順で1~3着と大波乱の決着に。
・母の父部門
(前回)
1位ディープインパクト 34億5615万4000円
2位キングカメハメハ 29億5432万9000円
3位マンハッタンカフェ 18億5848万5000円
4位シンボリクリスエス 18億5567万7000円
5位クロフネ 18億3358万9000円
(今回)
1位ディープインパクト 35億3535万円
2位キングカメハメハ 30億4084万6000円
3位マンハッタンカフェ 20億361万8000円
4位シンボリクリスエス 19億2262万万1000円
5位クロフネ 18億7877万6000円
首位ディープインパクトは新馬・未勝利と2歳平場戦のみ3勝。G2富士Sではレッドモンレーヴ2着で獲得賞金35億円突破。
2位キングカメハメハは1勝クラス特別など5勝。G2富士Sでは4・5着馬を出すなど獲得賞金30億円突破。母の父部門年間獲得賞金30億円突破は20年から4年連続4度目。
3位マンハッタンカフェは2勝クラス特別2勝を含む4勝。G1菊花賞ではタスティエーラが2着し8700万ほどの加算。週間では1億4400万ほどの加算となって獲得賞金20億円突破。母の父部門で年間獲得賞金20億円突破は初めて。3頭で3着争いの続いていた大接戦の順位争いから一旦抜け出す形に。
4位シンボリクリスエスは3勝クラス特別、障害OPなど3勝。G2富士S3着ソーヴァリアントなどの入着もあって獲得賞金19億円突破。
5位クロフネは3勝クラス特別など2勝。
G1菊花賞は父ドゥラメンテのドゥレッツァが勝利。母の父モアザンレディは本年重賞初制覇で20年から4年連続重賞制覇、重賞通算6勝。
重賞制覇は22年G1フェブラリーSカフェファラオ以来。
菊花賞は初制覇。
本年G1初制覇で21年から3年連続G1制覇。
G1制覇は22年G1フェブラリーSカフェファラオ以来。
重賞勝ち馬はナックビーナス(1勝)、カフェファラオ(4勝)、ドゥレッツァ(1勝)。
産駒重賞勝利は22年G2ニュージーランドトロフィー ジャングロの1勝。
G2富士Sは父ハービンジャーのナミュールが勝利。母の父ダイワメジャーは9位。
母の父ダイワメジャーはG2紫苑Sモリアーナ以来の本年重賞3勝、通算5勝。
富士Sは初制覇。
富士Sは22年セリオフォスで産駒勝利しており父・母の父で同一重賞制覇を達成。