◆重賞勝利種牡馬
有馬記念 クロノジェネシスの父バゴは29位⇒21位
ホープフルステークス ダノンザキッドの父ジャスタウェイは16位⇒16位
阪神C ダノンファンタジーの父ディープインパクトは1位⇒1位
中山大障害 メイショウダッサイの父スズカマンボは85位⇒70位
1位(1位)ディープインパクト(79億5291万2000円)(257勝)
エンスージアズム(1勝クラス)、ケイアイシェルビー(未)、スズカフロンティア(3勝クラス・フォーチュンC)ディアスティマ(2勝クラス・グッドラックハンデキャップ)、ダノンファンタジー(G2・阪神C)、ハッピーオーサム(未)で6勝
賞金76億・77億・78億・79億円突破突破
先週はG2ファンタジーS、3勝クラスフォーチュンC、2勝クラスグッドラックハンデキャップ、1勝クラス、未勝利2勝の6勝。
G1有馬記念では11番人気サラキアが2着。大金星とはならずも前走G1エリザベス女王杯から連続でG1レース2着と重賞初制覇から大活躍の下半期シーズンとなった。
2番人気フィエールマンは3着。直線一旦先頭に立つシーンもあり凱旋門賞大敗から挑んだ昨年の4着から着順も上げたが今年も最後は牝馬勢に差し切られ敗れる結果に。
5番人気ワールドプレミアは5着。こちらは昨年の3着から着順を下げたが19年有馬記念以来となったジャパンカップを叩かれ本年も同着ながら掲示板を確保。
3番人気カレンブーケドールも同着の5着。依然として2勝馬という立ち位置は変わらず、今回も良く走っているがデビュー以来最低の着順に。それでも5着同着とはいえ入着を確保する辺り、一連の安定感は存分に発揮した。
2歳G1ホープフルステークスでは4番人気ヨーホーレイクが3着、1勝クラス紫菊賞1着の2戦2勝で挑んだレースは3着まで、ここから良くなるであろう血統だけに今後も楽しみな上位入着といえるか。5番人気シュヴァリエローズは5着、前走OP(L)萩S1着は軽い相手に勝って来たような印象もあったがここでも掲示板を確保し重賞2走でも5着となって大きく崩れることはなかった。6番人気アドマイヤザーゲは10着、1勝クラス黄菊賞勝利のデビューから2戦2勝で挑んだが中山への輸送なども堪えたか初めての敗戦で2桁着順に敗れてしまった。2番人気ランドオブリバティーは4コーナーで逃避してしまい競走中止、ゲートを出て直ぐに内・外から擦られるような形でテンから掛かってハナに立つなどその時点で今回は終わってしまった模様で完全なノーカウントレース、精神面を含めたこのダメージさえなければ明け3歳となる翌年の巻き返しも可能だろう。
G2阪神カップでは4番人気ダノンファンタジーが勝利、本年に入って5・5・6着と大きくは崩れていなかったがもう一息といったレースぶりだったが年度の最終週にG1ホースが見事な重賞勝利、昨年はこのレースを勝利しデビュー戦でダノンファンタジーとも対戦した同じディープインパクト産駒のグランアレグリアが本年に入って急上昇を見せたがそれに続けるか。5番人気サウンドキアラは4着、秋競馬に入って2走し10・10着と連勝当時の勢いは失せかけていたところに復活の兆しがこちらも見えたか。
障害G1中山大障害では8番人気ケイブルグラムが9着。前奏G3阪神ジャンプS2着から挑んだが休み明けで相手も強く動けなかったとなるだろうか。
3勝クラスフォーチュンCでは15番人気スズカフロンティアが勝利。クラス初出走の前走は10着と敗れたがハンデ54キロの恩恵もあったか早め捲りからの粘り込みで人気薄ながら押し切った。
2勝クラスグッドラックハンデキャップでは2番人気の3歳牡馬ディアスティマが勝利。本年のG3京成杯3着馬でG2青葉賞では最下位に敗れてしまったが1勝クラスを勝ち上がりクラス2戦目は有馬記念同日・同距離実施となる中山芝2500mのハンデ戦を最後は流して2着に7馬身差を付ける圧勝、特別戦は初勝利。グッドラックハンデキャップは19年ボスジラから産駒による連覇達成の2勝目。
日曜阪神7レース1勝クラスでは3番人気エンスージアズムが勝利。5頭立てという少頭数のレースとなったが前走白菊賞5着から勝ち上がりでOP入り、出走5頭中3頭がディープインパクト産駒で2着は2番人気レイオブウォーターで本年最後の2歳戦で産駒ワン・ツー、2016年から5年連続10度目の2歳リーディングサイアー獲得に華を添える形となった(産駒デビューの2010年以降2015年のみ2歳リーディング2位)。
土曜阪神2レースでは4番人気ケイアイシェルビーが3戦目で勝利。過去2走の芝からダートに転じて逃げ切り、母は10年プロキオンSなど重賞2勝ケイアイガーベラ、全兄に海外調教馬で豪G1勝ち馬のフィアレスインパクト、18年NHKマイルカップのケイアイノーテック。
土曜阪神4レースでは2番人気ハッピーオーサムが2戦目で勝利。9月中京での新馬戦5着以来3ヶ月ぶりの出走も前走からは12キロ減、結果的にはキッチリ絞れて出て来たのか2着に1馬身半差の差し切りを収めた。
有馬記念で勝ち馬は出なかったが2・3着と5着同着の2頭で4頭入着とこのレースだけでおよそ2億2600万ほどの賞金加算、スーパーG2阪神Cでは1・4着馬を出し、2歳G1ホープフルSでも3・5着馬と最終週の平地重賞で複数の入着馬を送り出し重賞レースのみで3億3000万円ほど加算し、他に3勝クラス特別や2勝クラス特別勝ち馬を出すなどして前回からは5億600万ほどの加算で書く朱鷺賞金75億円を超えて79億円まで突破。
自身初の年間獲得賞金80億円には届かなかったが昨年記録した76億8176万8000円を上回り年間獲得賞金キャリアハイに。年度開始前から確定したようなところもあるが自身と同じく無敗の3歳三冠馬となたコントレイルやマイル以下G1で3勝のグランアレグリアなどを送り出し産駒デビュー3年目の2012年から9年連続9度目のリーディングサイアーも獲得。本年2位ロードカナロアの年間獲得賞金を上回ったのは下半期開幕週となる7月5日終了時点だった。
ダノンファンタジーが阪神Cを勝利
G3ターコイズSスマイルカナから2週連続の本年重賞32勝、通算248勝
ダノンファンタジーは18年G3ファンタジーS、G1阪神ジュベナイルフィリーズ、19年G2チューリップ賞、19年G2ローズS以来の重賞5勝目
阪神Cは13・14年リアルインパクト、19年グランアレグリアから産駒による2度目の連覇達成で4勝目
2週連続重賞制覇はG2デイリー杯2歳Sレッドベルオーブ・G1マイルチャンピオンシップ グランアレグリア以来
2位(2位)ロードカナロア(40億7260万1000円)(170勝)
タイムトゥヘヴン(未)、ナリタエール(未)、ピュアブリス(新)で3勝
勝利数170到達
先週は新馬、未勝利2勝。勝利回数170到達。
G1ホープフルステークスの8番人気アオイショーは7着。前走で今回と同じく中山芝2000mの新馬戦勝利というキャリア1戦で相手も一気に強化されたことを考えれば良く走っているだろう。
G2阪神Cの9番人気イベリスは6着、ハナを切る積極的なレースも最後は差し込まれ掲示板には残れなかった。2番人気ステルヴィオは12着、G2京王杯スプリングC、スワンS連続2着からという順調に使えない体質の弱さが出てしまったか連続連対していた芝1400mG2戦で崩れてしまった。12番人気の3歳牝馬ヤマカツマーメイドは13着、G2フィリーズレビュー2着と同じ阪神芝1400mでこの条件はベストと思われるがスーパーG2の古馬混合戦と相手も強かったか。
日曜中山5レース新馬戦では1番人気に応えてピュアブリスが勝利。本年の3歳牝馬三冠を無敗で達成した杉山晴調教師-松山騎手によるコンビで2着に2馬身半差を付ける逃げ切りを決めた。
土曜中山3レースでは3番人気タイムトゥヘヴンが3戦目で勝利。新馬、2戦目の未勝利はともに4着という結果に終わったが今回は直線抜け出すと楽に抜け出し2着に8馬身差の圧勝。母は06年G1桜花賞などの勝ち馬キストゥヘヴン。
日曜阪神2レース未勝利では1番人気に応えてナリタエールが2戦目で勝利。今回と同じく阪神芝1200mの新馬戦2着から2番手から抜け出し2着に1馬身1/4差で順当に勝ち上がり。
最終週は2歳戦の勝利のみで前回クリアした40億円からやや上積みをして終了。過去最高の年間順位2位で勝利回数も初の170勝台に到達と産駒デビュー4年目でここまでは右肩上がりの成績を残している。
3位(3位)ハーツクライ(30億5701万6000円)(136勝)
アスクスタイルマン(未)、カフェスペランツァ(1勝クラス)、キャッチミーアップ(2勝クラス・春待月賞)、スカーフェイス(1勝クラス・2020ヤングジョッキーズシリーズファイナルラウンド阪神第1戦)で4勝
賞金30億円突破
2勝クラス春待月賞では2番人気キャッチミーアップが勝利。クラス3連続3着から1頭大逃げの展開となったが直線で前を捉えて2着に半馬身差の差し切り。
1勝クラス2020ヤングジョッキーズシリーズファイナルラウンド阪神第1戦では7番人気スカーフェイスが勝利。19年4月京都の3歳未勝利戦以来となる通算2勝目で特別戦初勝利。シリーズチャンピオンにもなった大井所属の吉井章騎手がこのレースで中央初勝利。
日曜中山7レース1勝クラスでは1番人気に応えて3歳牡馬のカフェスペランツァが勝利。
日曜阪神3レース未勝利では2番人気アスクスタイルマンが3戦目で勝利。初のダート戦に出走となったがこれまで芝中距離でもかなり強いところを相手にそれなりの走りを見せていたことから、芝・ダートの適正というよりは相手関係に拠るところが大きかった勝利か。
最終週は特別戦勝ち馬も複数出る4勝と5700万ほどを加算し前回500万ほどに迫っていた獲得賞金30億円突破。
産駒G1勝ち馬リスグラーシュー、スワーヴリチャード、シュヴァルグランといった有力馬が揃って引退し、3歳のエース格サリオスが無敗の三冠馬コントレイルとの対戦関係などもあってG1勝利なしのシーズンになりキャリアハイの昨年から数値を大きく落としたが最終週で大台突破となり、2017年から4年連続5度目の年間獲得賞金30億円をクリア。2018年から3年連続5度目のトップ3入りも果たした。
4位(4位)オルフェーヴル(24億9932万6000円)(106勝)
先週は未勝利
G1有馬記念では4番人気ラッキーライラックが4着。何度か不振のような時期も経て最終的にはG1レース4勝という非常に優秀なリザルト、ラストランでも入着と健闘し2歳時から長きに渡り活躍を見せた。
15番人気オセアグレイトは9着。前走で重賞初勝利となったG2ステイヤーズS同様にスローの展開でペースなどはあったのだろうが、ここは相手が強すぎたか。
7番人気オーソリティは14着。前走G2アルゼンチン共和国杯制覇からの出走は好位で道中進めたが4コーナーでは既に手応えもなかったようで最後は止まってしまった。
最終週はG1有馬記念ラッキーライラックの他に新馬戦3着馬が1頭の入着という未勝利週で獲得賞金25億円には70万弱と極僅かながら届かず。それでも終盤に大きく伸ばし産駒デビュー4年目で各数値キャリアハイという年度になり、昨年初めて10位で年間トップ10入りを果たし本年は4位と一気に押し上げた。
5位(5位)キングカメハメハ(23億2321万4000円)(101勝)
ヴァンランディ(3勝クラス・元町S)、ホウオウサンデー(新)で2勝
勝利数100突破
賞金23億円突破
先週は3勝クラス元町S、新馬で2勝。
G1有馬記念のユーキャンスマイルは11着。春の勢いが秋競馬では感じられず決して得意条件といえないレースを大外枠からの出走では厳しく2桁着順に敗れた。
G1ホープフルステークスの13番人気テンカハルは6着、前走1勝クラス葉牡丹賞で2桁着順と敗れて人気を落としていたが掲示板まであと僅かという好走と前走は道悪も応えただろうか。もう1頭出走の14番人気セイハロートゥユーは14着、ダート未勝利勝ちの中1週という競馬で勝ち負けとはならなかった。
障害G1中山大障害の7番人気ビッグスモーキーは10着、平地ダート重賞入着などもあるが大障害ではまだ通用しなかった。10番人気スズカデヴィアスは11着、平地G3重賞制覇や長期海外遠征を敢行した9歳馬が本年から障害戦に転じて入障初戦をいきなり勝利したがG1制覇までには至らず。
3勝クラス元町Sでは3番人気ヴァンランディが勝利。この勝利で年間100勝に到達し産駒デビュー3年目の2010年から11年連続年間100勝以上を達成。先月4勝に終わり本年100勝クリアは絶望的と思われたが12月に入ってG1・G3制覇や3勝クラス3勝を含む14勝(翌日に1勝で15勝)と終盤に大爆発し100勝到達となった。
日曜中山6レース新馬戦では3番人気ホウオウサンデーが勝利。1頭が途中でハナを奪い離して逃げる展開もそれをキッチリ直線で捉えて1馬身半差し切る快勝。半兄に15年G3チャレンジCのフルーキー。
前回から3000万ほどの加算で獲得賞金23億円突破。勝利回数は今月に大きく加算し最終的には昨年と同じく101勝。前年度の35億円台から昨年22億円台まで獲得賞金を落としたが本年はそれを上回り年間順位も6位から5位とワンランクUP。全盛期の強さには遠く及ばないがこれまでとはまた違ったキングカメハメハの強さを見せる年度になったといえるだろう。
ブルードメアサイアー部門では35億2054万30000円の獲得で2位サンデーサイレンスの31億9125万4000円を上回り初のリーディング獲得。2006年から2019年まで14年連続で同部門のリーディングだったサンデーサイレンスの記録をついにストップした。
6位(6位)ルーラーシップ(22億5255万4000円)(122勝)
先週は未勝利
G1有馬記念のキセキは12着。ゲートで立ち遅れるところがまた出てしまい前走G1ジャパンカップのような大逃走も出来ずレース途中から早目に動いたがハナを奪うようなシーンもなく過去2年5着2度の実績も本年は大敗を喫してしまった。
仮にキセキが有馬記念1着ならば年間順位4位で、そのチャンスはあったということになるが結果は着外で年間順位は昨年を下回る6位で終了。終盤伸びを欠いたのに対し4位オルフェーヴル・5位キングカメハメハが絶好調とあって一旦4位に付けたものの順位を下げて悪い印象の残る1年に。
産駒デビュー3年目の2018年から3年連続3度目の年間トップ10入りだが年間順位、年間獲得賞金では初めて前年度を下回る年度に。年間勝利回数は昨年から13勝上積みの122勝で産駒デビュー年の2016年から毎年伸ばし続けている。
7位(7位)ダイワメジャー(19億9123万円)(90勝)
ガゼボ(3勝クラス・2020ファイナルS)で1勝
勝利数90到達
先週は3勝クラス2020ファイナルSで1勝。勝利回数90到達。
障害G1中山大障害では11番人気ヒロノタイリクが5着、障害重賞初出走で大健闘の掲示板確保。
3勝クラス2020ファイナルSでは1番人気ガゼボが3着まで同タイムの混戦を差し切って中央競馬本年最後のレースを勝利した。
最終週は1勝加算で勝利回数90として昨年より3勝加算となったが、獲得賞金20億円には900万ほど届かず産駒デビュー3年目の2013年から昨年まで7年続けていた同記録は本年でストップ。産駒デビュー2年目の2012年から9年連続9度目のトップ10入りは問題なくクリアしたが後発種牡馬が伸びており本年の新種牡馬勢も強力であったことから来年以降はトップ10ボーダー争いへ回ることになってしまうだろうか。
8位(8位)キズナ(17億4226万2000円)(111勝)
シャムロックヒル(2勝クラス)で1勝
先週は2勝クラスで1勝。
G1ホープフルステークスの11番人気ヴィゴーレは9着。OP芙蓉S4着、1勝クラス葉牡丹賞3着と中山芝2000mでの実績はあったがG1のメンバーで伸び切れず。
G2阪神ジュベナイルフィリーズの6番人気3歳牝馬のマルターズディオサは2着。前週のG3ターコイズSにも登録はあったが回避してこちらに回り初の芝1600m未満での出走となったがそれらも奏功したようで古馬混合G2重賞で連対確保となった。
土曜阪神8レース2勝クラスでは4番人気の3歳牝馬のシャムロックヒルが勝利。前走G2ローズSでは2桁着順に敗れたが自己条件に戻って4着まで0秒1差の接戦となった平場戦で堅実に勝ち上がり。
昨年の新種牡馬リーディングキズナが順調に成績を伸ばし産駒デビュー2年目で初の年間トップ10入り。
2年目種牡馬としてはサンデーサイレンス、ディープインパクト、ダイワメジャーに次ぐ歴代4位の獲得賞金で史上5頭目の17億円クリア(他にキングカメハメハ)、同勝利回数はディープインパクト、キングカメハメハに次ぐ数値でダイワメジャーとならび歴代3位タイで史上6頭目の100勝クリア(他にサンデーサイレンス、シンボリクリスエス)。
世代数および産駒数が増え本年も2歳戦好調であったことから来年更に数値を伸ばしてのトップ10上位常連となることも予想されるが、上半期3歳の重賞勝利数5だったのに対し下半期は1。2歳戦も重賞勝利がなかったことなどから不安が全くない訳ではない。かつての上位常連との端境期とはいえこの成績でトップ10入りを果たした本年に関しては素晴らしい成績を残したといえる。
9位(9位)エピファネイア(16億105万4000円)(71勝)
ルトロヴァイユ(1勝クラス・立志賞)で1勝
賞金16億円突破
先週は1勝クラス立志賞で1勝。
2歳G1ホープフルステークスの3番人気オーソクレースは2着。結果的に競走中止となるランドオブリバティが序盤からフラつくような走りで最内枠からその直後の位置取りとなったことで苦しくなった面なども、最後は勝ち馬に捻じ伏せられるような形となったが直線は内目から伸びる健闘。母は年明けデビューで4歳にエリザベス女王杯を勝利し5歳時には牡馬を相手に宝塚記念も勝利したマリアライトということから今後まだまだ良くなる素材であろう。父・エピファネイアは競走馬時代に前身のラジオNIKKEI杯2歳Sを勝利しており父子同一重賞制覇も懸かっていたが来年以降に持ち越し。
土曜中山9レース1勝クラス立志賞では5番人気の3歳牝馬ルトロヴァイユが勝利。19年9月中山の2歳
未勝利以来の2勝目で特別戦は初勝利。
G1ホープフルステークスでオーソクレースが2着、1勝クラス特別勝利などもあって前回から5000万ほどの賞金加算で獲得賞金16億円突破。
産駒デビュー2年目で年間トップ10入りを果たし、本年は8位キズナと9位エピファネイアの2頭が同時に産駒デビュー2年目でトップ10入りという年度に。2年目種牡馬としての獲得賞金はキングカメハメハに次ぐ歴代7位。本年亡くなった同記録歴代8位の父シンボリクリスエスを上回った。
ここまで重賞勝ち馬は3歳牝馬三冠のデアリングタクトによるG1レースの3勝のみ、これが年間トップ10入り最大の原動力ともなったが菊花賞2着アリストテレスなど他馬の活躍も期待されるところ。
10位(11位)ヘニーヒューズ(14億8157万6000円)(88勝)
クレッセントムーン(2勝クラス・ベストウィッシュC)で1勝
先週は2勝クラスベストウィッシュCで1勝。
2勝クラスベストウィッシュCでは2番人気クレッセントムーンが勝利。中山初出走の関西馬だったが好位から直線抜け出し2着に1馬身差で粘り込み。日曜阪神9レース終了時点でヘニーヒューズがキンシャサノキセキを逆転し10位に浮上。日曜阪神メインのOPギャラクシーSにはヘニーヒューズ・キンシャサノキセキ産駒がともに2頭登録し、この時点でヘニーヒューズ700万円ほどのリードと10位争いをする両種牡馬の産駒最終出走レースまでどちらも10位となる可能性は残ったがそこでもヘニーヒューズ産駒が3着で最先着となってキンシャサノキセキ産駒は2頭とも着外に終わった。
12月1週目で逆転しそこから再逆転され、最終週土曜は5頭出走ですべて着外のヘニーヒューズが最終日で逆転し本邦供用後の産駒デビュー2017年から4年目で初の年間トップ10入り(中央産駒初出走は2010年)。2018年に20位とトップ20入り、昨年の13位から10位となって年間獲得賞金、年間勝利回数は本年キャリアハイ、年間重賞未勝利ながらダート戦を中心に勝ち馬を送り出した。中央ダートのみの成績ではゴールドアリュールを抑えてヘニーヒューズが1位。本年最初のレース1回中山1日のダート1200m牝馬限定未勝利戦を勝利したのもヘニーヒューズ産駒のオイデヤスダイジンだった。
・11位以下上位種牡馬など
11位(10位)キンシャサノキセキ(14億6890万1000円)(63勝)
前回もヘニーヒューズに50万円ほどのりーどしかなかったが最終週に入着馬は2頭出たものの勝ち馬を出せず、最終週・最終日に逆転を許し昨年同様11位で本年も年間トップ10入りはならず。獲得賞金は昨年を上回り産駒デビュー7年目で常に前年度を上回ったが本年は本当にあと僅かのところでトップ10入りを逃した。要因は多種に及ぶが得意の2歳戦が過去最低となる数値で、この部門でヘニーヒューズに1億1000万以上の差を付けられたのが効いただろう。
12位(12位)ゴールドアリュール(13億2146万円)(62勝)
最終週の動向よりは、ダートG1チャンピオンズCをクリソベリルが連覇に失敗したことで本年の10位争いは終了し結果的にはそこを産駒が勝利していてもそれだけでは10位まで届かなかった。2014・2015年、2017~2019年5度の年間トップ10入りを果たしたが昨年が実質最終世代で大きな上積みも考え難くトップ10内復帰は今後もないものと思われる。
13位(13位)ハービンジャー(12億7149万3000円)(54勝)
最終週の有馬記念に産駒出走があり、勝ち馬が出ていれば大逆転トップ10入りとなったが17年G1マイルチャンピオンシップの勝ち馬で12番人気ペルシアンナイトは4着とは0秒1差という健闘も7着まで、18年勝ち馬で隔年制覇も懸かった9番人気ブラストワンピースは心房細動で競走中止と入着なしに終わり2016年から2019年まで4年連続で継続していた年間トップ10内から陥落。
14位(14位)ステイゴールド(12億1266万3000円)(28勝)
最終週の有馬記念に登録馬はあったものの非抽選馬の対象となっており数字上の可能性も残らないと思われたが出走決定順上位馬から1頭回避でクレッシェンドラヴが出走に漕ぎ着け、この辺りもステイゴールドらしさ、勝利すれば大逆転のトップ10入りとなったがそのような状況から勝たないのも本年のステイゴールドで、クレッシェンドラヴも最低16番人気から健闘したが8着まで。前日にはG2阪神Cの1.5倍の1番人気で出走したインディチャンプも3着に敗れるなど、さしものステイゴールドであっても産駒数の少なさは如何ともし難く2011年から2019年まで9年続けたトップ10内からも陥落。昨年は4位だったが一気にここまで落ちてしまった。秋にはハードル界の絶対王者オジュウチョウサンの連勝記録もストップし戦線離脱するなどこの辺りも本年のステイゴールドを象徴するような出来事だろう。
自身より上位の種牡馬でE.I.で上回られたのはディープインパクトのみで20位以内の種牡馬でもE.I.で2.00以上を本年記録したのは2.72のディープインパクトと2.45のステイゴールドのみだった(21位でクロノジェネシスなどを出したバゴが3.15)。
安易な想定を幾度となく覆してきた歴史的大種牡馬ステイゴールドだがここからの巻き返しは厳しく、年間トップ10入りは昨年が最後となるだろうが残った産駒の活躍に今後も期待を寄せたい。
44位(48位)ドゥラメンテ(3億9134万7000円)(37勝)
最終週に4頭勝ち馬を送り出しG1ホープフルSでも入着馬を出すなどしたドゥラメンテが前週まで2800万ほどあったモーリスとの差を逆転し新種牡馬リーディングを獲得。最終的にはモーリスを約680万円上回ったので新馬戦1着1回分(新馬戦1着=700万円)ほどの差が勝敗を分けた。
2歳戦37勝は2010年ディープインパクト41勝に次ぎ2017年ロードカナロアと並び2位タイ。
・11位(12位)以下産駒重賞勝利種牡馬
16位(16位)ジャスタウェイ(10億8663万6000円)(52勝)
ダノンザキッドがホープフルステークスを勝利
G3東京スポーツ杯2歳Sダノンザキッド以来の本年重賞5勝、通算6勝
ダノンザキッドはG3東京スポーツ杯2歳S以来の重賞2勝目、デビューから3戦3勝
産駒のG1制覇およびホープフルステークス制覇は初めて
21位(29位)バゴ(8億1849万6000円)(11勝)
クロノジェネシスが有馬記念を勝利
G3サウジアラビアロイヤルCステラヴェローチェ以来の本年4勝、通算11勝
クロノジェネシスは19年G3クイーンC・G1秋華賞、20年G2京都記念・G1宝塚記念以来の重賞5勝目、G1レースは3勝目
産駒の有馬記念制覇は初めて
89年イナリワン、92年メジロパーマー、99年グラスワンダー、00年テイエムオペラオー、06年ディープインパクト、09年ドリームジャーニー、19年リスグラシュー以来8頭目の同一年春・秋グランプリ制覇達成(他にマヤノトップガン、オルフェーヴル、ゴールドシップが同一年以外に宝塚記念・有馬記念両レース制覇)。
70位(85位)スズカマンボ(2億2359万6000円)(4勝)
メイショウダッサイが中山大障害を勝利
G2東京ハイジャンプ メイショウダッサイ以来の本年重賞3勝、通算8勝
メイショウダッサイは19年G3小倉サマージャンプ、20年G2東京ハイジャンプ以来の重賞3勝目、G1レースは初制覇
産駒の障害G1制覇および中山大障害制覇は初めて
G1制覇は15年チャンピオンズカップ サンビスタ以来
(他に13年オークス・秋華賞・エリザベス女王杯のメイショウマンボにG1制覇があり、これまでの産駒重賞およびG1勝利もメイショウマンボ、サンビスタ、メイショウダッサイの3頭によるもの)
◆中央競馬歴代勝利数1000以上種牡馬
1位サンデーサイレンス2749勝
2位ディープインパクト2311勝(6)
3位キングカメハメハ1969勝(2)
4位ノーザンテースト1757勝
5位ブライアンズタイム1711勝
6位フジキセキ1527勝(0)
7位サクラバクシンオー1436勝(0)
8位クロフネ1430勝(1)
9位ライジングフレーム1379勝
10位パーソロン1272勝
11位ヒンドスタン1258勝
12位ハーツクライ1177勝(4)
13位マンハッタンカフェ1149勝(0)
14位トサミドリ1135勝
15位ステイゴールド1123勝(0)
16位ダンスインザダーク1110勝(0)
17位シンボリクリスエス1069勝(0)
18位ダイワメジャー1067勝(1)
19位ネヴァービート1064勝
20位トニービン1054勝
21位アフリート1040勝
22位ゴールドアリュール1021勝(0)
23位チャイナロック1012勝
アグネスタキオン967勝(0)
ネオユニヴァース910勝(0)
ハービンジャー477勝(1)
ロードカナロア477勝(3)
ルーラーシップ429勝(0)
キンシャサノキセキ399勝(0)
へニューヒューズ293勝(1)
オルフェーヴル286勝(0)
キズナ144勝(1)
エピファネイア102勝(1)
※2020年12月27日現在
◆今週の重賞(2021年1回中京1日・1回中山1日)
●京都金杯(G3 中京芝1600m)
●中山金杯(G3 中山芝2000m)
◆他OP特別(2021年1回中京1日・1回中山1日)
●中京
万葉S(芝3000m)
●中山
ジュニアC(L・芝1600m)