●はじめに
2020年のリーディングサイアートップ10予想ですが「外れた」ということで。
もう終わってしまったので外れてしまったものは変えようがなく、2019年予想は2位・3位が逆になってしまいそこから酷かったのですが昨年2020年は1位~3位まで的中し4位~6位不的中、7位的中、8位~10位ノーマークだったかと。8位~10位も馬名は出していたはずですがトップ10圏外予想だったはず、昨年は入れ替わりが激しい年度で予想も難しかったとは思います。
などということで本年も取り敢えず順位予想的なものを出すだけは出して、あとは週間の総合記事や週中記事で推移を追うという例年のスタイルで。
◆2021年リーディングサイアー順位
1位ディープインパクト
2位ロードカナロア
3位ハーツクライ
4位ルーラーシップ
5位キングカメハメハ
6位オルフェーヴル
7位エピファネイア
8位キズナ
9位ダイワメジャー
10位ジャスタウェイ
暫定でこのように出して1月5日の中山1レース発走までを期限とするのですが面倒なのでこのまま行くことになるでしょう。
昨年度に難解を極めた要因としてトップ10内常連種牡馬と初ランクイン種牡馬の入れ替わりが起きたというものがありまして、ステイゴールドが4位⇒14位、ハービンジャー8位⇒13位、ゴールドアリュール9位⇒12位といったことでここからステゴとハービンジャーをトップ10内予想にして失敗、ステゴは産駒数の関係から落ちるとは見ていましたが獲得賞金も26億⇒12億まで減少し2年目種牡馬のキズナ・エピファネイアの伸び幅を少なく見積もったというものでした。
予想順位に沿い以下、雑多な進行で。
●1位ディープインパクト
昨年度も1位ディープインパクトは順位も開始前から実質確定しており、週中記事で何度も記載したように年間獲得賞金のキャリアハイとなって80億円超えもあるかということに重きを置いて推移を見続けたのですが大台には5000万円弱届かずという年度でした。
2019年死亡種牡馬ですが2019年産2歳馬というのは2018年に種付けをした産駒で、数は減少もここまでは登録数(血統登録数)は100頭以上確保、2019年種付け2020年産の2022年デビュー予定2歳がシーズンの途中で休止し種付け24頭というシーズンなのでディープインパクトの順位下降を考慮するのは2022年以降で良いと思われます。現状の2位以下との獲得賞金差などから2022年もまだディープインパクト首位は濃厚ですが、それは来年の該当記事などで。
2021年度も首位予想で問題はないはずですが、昨年は3歳牡馬三冠コントレイルの活躍もあってキャリアハイの原動力に。本年もそうならないとはこの段階で断言は出来ませんがそれも考え難く、3歳牝馬戦線はクロフネ産駒ソダシがリードといった状況でこの辺りの想定が狂うとどうにもならないのですが現段階ではこのような体で進めるしかなく、昨年ほど1番人気を勝たせなくても良さそうな年度ではありますが。一方コントレイルが4歳時に獲得賞金を更に伸ばすことも考えられ、グランアレグリアが距離延長して戦うようなことをブチ上げているのでそれもないとはいえず、フィエールマンなどもいることから80億円突破もなくはないのですが常識的な線では3歳牡馬分の減少で取り敢えずないとこの時点では想定するしかないでしょう。
昨年度の年頭は新型コロナウイルスの影響、つまり海外遠征流出分などを全く想定出来ない状況でしたが本年も引き続き影響下の競馬で海外遠征は少ないでしょうか。他では関連してグランアレグリアですが現役最多勝トレーナーの藤沢和雄調教師が実質ラストイヤー(2022年3月定年)なのでここでなんらかの影響があればといった辺りが想定して置きたい要素。
つまり獲得賞金は落ちるものの、一気に急降下するという年度ではなく75億程度、もう少し落ちても70億円台にはとどまるのではないかと、そうなれば首位は動かず本年度もまだ圧勝出来るとして良いでしょう。ディープインパクト自体も年間獲得賞金を毎年右肩上がりで伸ばして来たという訳ではなく2016年まで右肩上がりで73億円を記録して2017年に58億円まで落ちたこともあるので年間獲得賞金の前年度割れ自体これまでになかったことではないので、ただし前年度を下回ったのはその1年だけですが。
細かく見ていくとどれだけ長くなるかわからず、1月5日以前に最終日まで見るようなことで不明点も多くなるのでこの程度にして首位ディープインパクトは不動として問題はないでしょう。
本年もリーディングサイアーならば産駒デビュー3年目の2012年から10年連続10度目の首位で云わばV10ということに。父サンデーサイレンスは産駒デビュー2年目の1995年から2007年まで13年連続首位だったのでまだ並べませんし通算勝利回数でも450以上の差があってスタートなのでこれも抜けませんが、追い越すためにある程度は勝って置きたい年度というのには違いないでしょう。本年も首位で250勝クリアはすると見ますが。
●2位ロードカナロア
ロードカナロアは40億円突破で2020年2位とこれはある程度の想定通り。ここから更に伸ばしてディープインパクトを追い詰める、更にディープインパクトの下降が始まる年度ということも想定されるので次代のリーディングサイアー候補筆頭とすべきなのですが昨年度の獲得賞金もアーモンドアイに拠るところが大きくこれがそっくり抜けることになりそう、2019年度にビッグレースを総ナメといった具合で大躍進したハーツクライが2020年度はそれが抜けて獲得賞金を落としたようなものに似通っているかと。
といってもロードカナロアの場合は昨年のハーツクライとは違い本年の最年長世代がアーモンドアイも含まれる明けて6歳の5世代目という段階で世代数も増えることから大きくは落ちず30億円台は確保して2位と見るのが妥当かと。明け4歳世代は未だに重賞未勝利で明け3歳も昨年の2歳戦で良くはなかったのですが2歳首位ディープインパクト、2020年新種牡馬ワン・ツーで2歳2位・3位のドゥラメンテ・モーリス、2019年新種牡馬ワン・ツーで2020年2歳4・5位のキズナ・エピファネイアの次位となる6位には付けていたので(2019年2歳戦も6位)数も多いことから2位と見て問題ないでしょう。ハーツが跳ねれば3位なのでしょうがそうならないと見ますので。
年間獲得賞金前年度割れとなれば初めてですが、昨年が出来過ぎということもあってそのようになるでしょう。
●3位ハーツクライ
ハーツクライは想定通りというかリスグラシュー・スワーヴリチャード・シュヴァルグランの抜けた分がそのままダメージとなって、サリオスもコントレイルがいなければとなりますがカバーし切れず想定通りというよりは想定よりもやや落としたというのが実情。それでも最終週での到達とはいえ30億円を確保したのはさすがでこのランクの種牡馬として安定しているといったところでしょうか。
本年も昨年度に似たような状況で30億円は確保出来ると思うのですがサリオス次第のようなところもあって実際に昨年の重賞勝ち馬は4頭、そのうち芝重賞勝利はサリオスのG2毎日王冠のみ(サリオスによるG1皐月賞・G1日本ダービーともに2着は一介の重賞勝利以上の獲得賞金アリ)、他はダートのスワーヴアラミスとタイムフライヤーのみでこの2頭もダート重賞をガンガン勝って行くということでもなく、もう1頭は産駒初の障害重賞勝ち馬となったスプリングボックス、この馬にしても既に抹消済。
以前よりも産駒はダートで走るようになっており安定にも繋がっているのですが大きく伸ばすことは考え難くサリオスが跳ねてロードカナロアが伸びなければ2位逆転もありそうですが、伸びなければ30億円を割って前年度4位以下が上昇する3位争いに巻き込まれるような年度かと。
間を取るようなことで本年と同様に30億円ラインの攻防となって3位とするのが無難でしょう。
●4位ルーラーシップ
昨年もサッパリだったように問題はここからで昨年も4位予想としたルーラーシップを本年も4位に。
昨年初めて年間獲得賞金が前年度割れとなったルーラーシップをここに置くのは危険ですが昨年上回られたオルフェーヴルが落ちると見て4位、キングカメハメハも超えなければ4位はないのですが2019年には一旦超えた父キングカメハメハならば。
●5位キングカメハメハ
キングカメハメハもここに置くのは危険ですが昨年度持ち直したように本年も同程度は取ると見て5位で。
2歳戦途中までは明け3歳に大物馬が多いとは見たのですが2歳戦終盤でトーンダウンともすべきか、そうでもなかったようでこの程度で良いでしょう。
本年デビュー予定の2019年産2歳が最終世代で、既に一時の獲得賞金は維持出来ていませんがここから更に落ちるのは2歳戦出走が完全になくなる2022年で3歳戦出走がなくなる以降の年度で更に落ちていくことになるのが過去上位種牡馬の傾向。
●6位オルフェーヴル
昨年一気に4位まで躍進し25億円まで迫ったオルフェーヴルを下げるのは乱暴なのでしょうが、2020年にG1レースを2勝したラッキーライラックも抜けますし明け3歳もさほど良くないことから昨年がピーク、ここから種付け頭数が一気に落ちることからそう考えますが本年の活躍でまた人気も出て来ているようで数年後に上げて来るとも思えますが本年は昨年ほどに出来にはないかと。
●7位エピファネイア
初年度の2歳戦でキズナが上回り、昨年の総合・2歳順位ともにエピファネイアが上回ると見たところキズナがどちらも上回ったのですが古馬の出走はまだないので分かりませんし現役競走馬当時のイメージに引っ張られているところもありますが成長度ともすべきかそのようなことで本年こそエピファネイアが上回ると見ます。
昨年はデアリングタクト1頭で押し上げたとしても良いのですが本年も現役で、ある程度は獲るでしょうし菊花賞2着アリストテレス、ホープフルS2着オーソクレースなどもいますしデアリングタクト以外の重賞勝ち馬が出てもおかしくはないので。
難しいのは同期キズナとの順位争いもですが難しいのは一気に伸ばして、もっと順位上昇があってハーツクライがよほど不振にでもなり4歳勢が爆発でもすれば3位までありそうですが、予想としてはさすがに
やりすぎなので7位に。
●8位キズナ
デアリングタクトの牝馬三冠で伸ばしただけのようなデアリングタクトに2020年度は1億4000万円リードしたキズナを下に置くのは微妙ですがイマイチ成長力がないというか昨年も下半期にマルターズディオサしか重賞を勝たなかったように大きくは伸ばさないかと。
この昨年4位~6位オルフェーヴル・キングカメハメハ・ルーラーシップと昨年8・9位でトップ10入りして来たキズナ・エピファネイアの順列をどうするのかは非常に難解で当たる気もしないのですが。
●9位ダイワメジャー
キズナ・エピファネイアが昨年から更に上昇するというのは世代数が増えることからも明らかで、前述の通りそれがどこまでというのは本年の順位予想で大きなカギとなるのでしょうがその割を食うというか下げることになりそうなのがダイワメジャー。アドマイヤマーズも抜けますしレシステンシアも復帰しましたがどこまで戻るかわからず上がり目もないでしょうが産駒数もある程度は確保していますし大きく落ちることもまだないであろうと。
●10位ジャスタウェイ
昨年10位予想で大失敗して産駒デビュー2年目の2019年から3年目の2020年で早くも前年度獲得特賞金割れ、これではもう無理で、社台SSを追われたほどですがステゴの様な例もありますし産駒数は確保しているので。
最優秀2歳牡馬に選出されるであろうホープフルステークス勝ち馬ダノンザキッドの存在も大きく、東京スポーツ杯2歳S・ホープフルステークス勝ち馬ということで前年度の3歳牡馬トップということからコントレイルと比較もされそこまでの域には達しないとは思うのですがコントレイルとクラシックで戦うわけでもなく本年こそやってくれるのではないかと。
マスターフェンサーは重賞3連勝中ですが地方競馬での獲得賞金が多いということで、ここは期待薄ですが中央でも勝ちまくるようならば。そこよりもヴェロックスで昨年もこれで大失敗したのでダノンザキッドなどもその例に倣わないことを願うしかないでしょう。昨年トップ10から落ちたかつての上位常連が落ちそうなので2020年16位からは上げてくるように思うのですが。
●11位以下
昨年10位になったヘニーヒューズ、11位キンシャサノキセキともに過去の年頭予想記事でトップ10内入りを想定して失敗したので嫌ったところ激しい10位争いになって最終週の逆転でヘニーヒューズがトップ10入り。産駒数も多く昨年も10位となっていることからこのヘニーヒューズを10位に置くのが無難とも思われますが10位は毎年「冒険枠」にするということなので、これが不的中になる最大の要因でしょうけど。
キンシャサノキセキの方は惜しくもトップ10入りは逃しましたが昨年まで常に前年度の獲得賞金を上回る成績、ただし昨年は2歳戦が過去最低の成績となったシーズン、それでいて獲得賞金キャリアハイだったのですが昨年ガロアクリークなどが活躍した3歳戦で期待薄ということから本年は獲得賞金を落とすでしょう。
昨年の2歳新馬戦で産駒には珍しく芝2000m戦を勝利したガロアクリークとチュウワノキセキが最終週に出走しどちらも1番人気で敗れ、理由はそれだけに限定出来ませんが結果的にはここを勝っていればというほどの僅差で11位に。対して2020年2歳戦は3頭の勝ち上がり3勝で全てダート1200m戦、2歳戦勝利回数が全て翌年の3歳戦に直結はしませんが2歳戦で2019年19勝8位⇒2020年3勝37位と獲得賞金も当然大きく減少の2億4000万⇒7000万円といった具合で、古馬になってもガンガン勝ちまくるといったタイプでもなくキンシャサノキセキは苦戦のシーズンとなるでしょう。
2020年12位~14位がゴールドアリュール・ハービンジャー・ステイゴールドのトップ10陥落組でゴールドアリュールは昨年も数少ない出走でしたが2歳戦出走が完全になくなり、ほぼ4歳上で戦うことから上がり目に乏しくクリソベリルなどはいますがダートでトップの種牡馬はヘニーヒューズになったということでしょう。
ステイゴールドもインディチャンプやオジュウチョウサンは残っていますがそれでいて昨年の成績、6歳上の出走しかなくなることからいくらなんでもトップ10復帰はないでしょう、トップ10内想定としてしまいましたが結果的には5歳上の世代だけで10位争いに絡んで来ただけでも驚異的だったのでしょう。
他では昨年もあったように2年目種牡馬がどこまで伸ばして来るかでドゥラメンテ・モーリスともに、とにかく産駒数が多いことからかなり伸ばすと思われますが2歳重賞勝利はなくトップ10入りまではないかと。
昨年のキズナ・エピファネイアの場合はまだゴールドアリュール・ハービンジャー・ステイゴールドを上回らないと見ての11位以下想定で外しましたが本年の場合はキズナ・エピファネイアといった云わばトップ10の壁がまだ上昇機運でダイワメジャーもそうは落ちないことから入れ替わることもないであろうと。
●以上です
相変わらず纏まりがなく、やっつけになってしまいましたが本年はこの順位予想で
あとは総合リーディングサイアー記事で週毎に、週中競馬記事でその補足といった形で
以上