◆今週の2歳戦から
開幕週ということで先週も数頭ピックアップしたのですが全頭勝ち上がらず。ムダになったとも思うのですが、いずれ勝ち上がって来るでしょうし今回も数頭チェックして置きます。新聞・ネットに出ているものを拾っているだけなので情報源として弱いのでしょうが血統面メモというのがデビュー前・当週の主目的ということで。
●1回函館1日芝1000m 新馬
・サンファボル(牡 高橋裕)
マツリダゴッホ×アイリスモレア(ショウナンカンプ)
母アイリスモレアは2歳新馬戦1勝、07年OPラベンダー賞2着。本馬は9番子。祖母クバターはG1亜1000ギニー(サンイシドロ2歳牝馬大賞)勝ち馬。松栄牧場(浦河)生産、ディアレストクラブ所有。
(メモ)
母アイリスモレアの1勝は07年1回函館1日新馬勝ち。きょうだいはこれまで中央で8頭中7頭勝利と勝ち上がり率も非常に高く2番子ディアセルビス、3番子ディアゴッホ、7番子カルリーノは函館で勝利と函館は得意に見えるが要は促成なだけだろう。良い面と悪い面を挙げていくと函館で初勝利の3頭は牡馬で牝馬は函館デビューでも他場で勝利。函館で初勝利の3頭も新馬勝ちはディアセルビスのみ、ただし本馬の全兄となるカルリーノは2戦目勝ち上がりで18年函館2歳S3着、G2京王杯2歳S3着、OP(L)19年ジュニアC2着、他にOP(L)クロッカスSや1勝クラス特別で入着など早期活躍し3歳の日本ダービー期間(出走はG2ニュージーランドトロフィーまで)におよそ3800万の獲得賞金があり、現3勝で先月に前走3勝クラス特別フリーウェイSでも2着。
ここまで掘り下げる素質馬とも思えないが函館コースにきょうだいの相性は良いという程度で。どのような調教をしたのか不明だが併せた相手に2馬身遅れたということでここは大きなマイナスデータで本馬は使われてからのタイプか、2日の芝1200m戦に回る可能性も。
サンファボルは「前向きだし、2歳戦向き」
https://news.yahoo.co.jp/articles/bf3b4b133faf9a484f10f04e5a34f448a4d3fac4
●3回東京3日芝1400m 新馬
・トレジャーアイル(牡 宮田)
ミッキーアイル×スーヴェニアギフト(スーヴェニアコピー)
母スーヴェニアギフトは04年米G3ランダルースS(ダート・6f)など3勝。本馬は11番子。半姉に2歳新馬戦勝利19年京都牝馬Sなど6勝のデアレガーロ(父マンハッタンカフェ)、11年函館スプリントS2着(1着パドトロワ)全5勝のシュプリームギフト(父ディープインパクト)。半兄に2歳新馬戦勝利、15年OP朱鷺Sなど6勝ベステゲシェンク、2歳新馬戦勝利18年OPオーロCなど中央6勝のロワアブソリュー(父ゼンノロブロイ)。
ノーザンファーム生産、サンデーレーシング所有馬。
(メモ)
これまできょうだい9頭が中央でデビューし8頭勝利。重賞勝ち馬やOP特別勝利馬が輩出する名繁殖牝馬で短距離~マイル戦を中心に長く活躍するが3歳デビュー馬も含め産駒は初戦に滅法強いのも特徴的。既に産駒の出走もある新種牡馬ミッキーアイル産駒の勝ち馬第1号となる可能性も、父は天才的なゲートの上手さがあった馬で産駒にもそれが伝わっているのか注視したい。
本年3月開業の宮田厩舎所属馬。ダンシングプリンスで圧勝のド派手な開業初勝利から既に5勝、ノーザンファーム勤務時にディープインパクト、師匠筋に当たる国枝厩舎在籍時にはアーモンドアイに携わったという気鋭のトレ-ナ-で、このような血統馬が入るのも期待の表れか。直前は坂路で軽めのようだが1週前に3頭併せで追われデビュー戦はルメール騎手を配しスタンバイOKといったところか。
良血トレジャーアイル、父のスピード継承
https://news.yahoo.co.jp/articles/359e517d364fe6368ab80f85ed61aaf3d42f9019
●3回函館2日芝1200m 新馬
・テネラメンテ(牝 木村)
ドゥラメンテ×スターアイル(ロックオブジブラルタル)
母スターアイルは500万勝利の2勝。本馬は7番子で半兄に14年G3シンザン記念・G3アーリントンC・G1NHKマイルカップ・G2スワンS、16年G3阪急杯・マイルチャンピオンシップでG1レース2勝、重賞通算6勝のミッキーアイル。祖母アイルドフランスは仏・米でG3重賞勝利。3代母ステラマドリッドは北米ダートG1レース4勝の名牝。ハーツクライ、ダイヤモンドビコー、アエロリットなど国内外の大レースで活躍馬が輩出するMy Bupers一族。ノーザンファーム生産、吉田勝己氏所有馬。
(メモ)
こちらはG1勝ち馬ミッキーアイルの半弟で開幕週にアスコルターレが勝利した新種牡馬ドゥラメンテ産駒。これまで出走したきょうだいも全て勝ち上がっており、牝馬産駒は特にデビュー戦で強さを見せる。ステルヴィオやプリモシーンといった3歳重賞活躍馬を出し2019-2020シーズンでもG3共同通信杯ダーリントンホール、G2青葉賞オーソリティといった3歳重賞勝ち馬を出した木村厩舎所属。牡馬なら関西でシンザン記念に強いという3歳戦評となるが、牝馬で関東に入ったとなると早期勝ち上がりは期待出来るがその後は?前期ダーリントンホール、オーソリティは昨年函館開催で新馬勝ちを収めておりどのデータを踏襲するのかといった取捨も難しいところ。
・プリンニシテヤルノ(牝 国枝)
ダイワメジャー×シーカーマ(エクスチェンジレイト)
母シーカーマは08年加G3ナタルマS(芝8f・現G1)など米・加3勝。本馬は8番子で2018年セレクトセール2484万円取引馬。ノーザンファーム生産、ニューマレコード所有馬。
(メモ)
馬名の響きで取り上げられたようですがグットクルサマー、ナムアミダブツといった珍名馬(?)所有のニューマレコード所有、ノーザンF産のセレクト馬でダイワメジャー産駒、国枝厩舎ということから全く走らないということもなさそうですが。リンク先にある中央出走経験きょうだい6頭全て勝ち鞍ありということですが転出後に盛岡で勝利した馬も含まれており2勝馬が1頭で他は1勝馬。新馬から勝っている馬も中にはいてダイワメジャー産駒ということから、先々まで楽しむというよりは早期にある程度回収出来るタイプと見るべきでしょうか。
・プリンニシテヤルノ馬名由来はゲームの技名
https://news.yahoo.co.jp/articles/6e554da45489de502f825180b305eed8deacc72a
●3回阪神4日芝1600m 新馬
・グランデフィオーレ(牝 藤岡)
ドゥラメンテ×グランデアモーレ(ネオユニヴァース)
母グランデアモーレは2歳新馬戦勝利、1000万特別勝利の3勝。本馬は2番子で半兄に19年2歳戦で新馬戦勝利、1勝クラス葉牡丹賞レコード勝ちのグランデマーレ(父ロードカナロア)。一族に香港スプリントG1レース2勝のGold-Funなど。社台白老F生産、キャロットファーム所有馬。
(メモ)
1勝クラス葉牡丹賞勝利後に骨折で戦線離脱したグランデマーレの下で父がロードカナロアから新種牡馬ドゥラメンテに、1つ下の半妹は父エピファネイア。本馬はSS3×3内包という配合。兄も無事ならば本年のクラシック戦線で上位の存在、2強があまりにも抜けていたがその次位ぐらいにはランクしていたとなるでしょうか。坂路でかなり動いているとのことででデビュー戦は川田騎手予定。
・ユーロポップ(牝 高橋康)
キンシャサノキセキ×ルミナスグルーヴ(アグネスタキオン)
母ルミナスグルーヴは未勝利。本馬は5番子で3代母エアグルーヴのパロクサイド系一族。
ノーザンファーム生産、G1レーシング所有馬。
(メモ)
本年既に勝ち馬を送り出しているドゥラメンテなどと同じおなじみの一族。キンシャサノキセキも2歳戦走るが芝で追われているということでこれはやや嫌いたいところ、芝でも悪くはないのだろうが個人的にはコースか坂路ででビッシリ乗られてほしい。ノーザンファーム生産馬ということで外厩で乗られているのかも知れないがその辺りも注目となるか。
ユーロポップ「気性的に初戦向き」高橋康師
https://news.yahoo.co.jp/articles/a7516d5b119ee408c9987d2c744d6163e7757232
ドゥラメンテ産駒が阪神、函館デビューへ
https://news.yahoo.co.jp/articles/760d69f0cfd48915ade95e89551f320d79b180c0
・ホウオウアマゾン(牡 矢作)
キングカメハメハ×ヒカルアマランサス(アグネスタキオン)
母ヒカルアマランサスは3歳新馬戦勝利、10年G3京都牝馬Sなど4勝、10年G1ヴィクトリアマイル2着(1着ブエナビスタ)。本馬は6番子で18年セレクトセール1億5120万円取引馬。3代母Cearlinaは91年G1仏オークス、G3ノネット賞で重賞2勝。おじに13年G2金鯱賞勝ち馬で14年G1宝塚記念2着(1着ゴールドシップ)、16年G1天皇賞(春)2着(1着キタサンブラック)の騸馬カレンミロティック。ノーザンファーム生産、小笹芳央氏所有。
(メモ)
一族に牡馬の活躍馬もいるが母も重賞勝ち馬で、これまできょうだいは5頭中3頭が勝利し3頭は複数回勝利し中でも初子ギモーヴ(父ハービンジャー)は1000万特別2勝の全4勝など走ってはいるが、きょうだいで牡馬に出たのは本馬が初めてでこれだけ牝馬が走るファミリーの牡馬で、現3歳世代は依然として重賞勝ち馬のないキングカメハメハ産駒、これが牝馬に出ていたとしてもキングカメハメハ産駒牝馬の重賞勝ち馬も18年G2フィリーズレビューのリバティハイツが直近のものとなっており、今週のエプソムCに出走し連覇を狙うレイエンダやユーキャンスマイルといった重賞勝ち馬こそ出ているが2~3歳シーズン、いわゆるPOG期間で狙うとなるとあまりにも危険なデータが揃っている。これを昨シーズン無敗の2冠(G1レース3勝)コントレイルを出した矢作厩舎、セレクトの高馬ということでひっくり返せるか(2018年当歳セレクトセールでキングカメハメハ産駒トップ、全体では6位という購買価格)。
ホウオウアマゾン「気性は素直」好仕上がり
https://news.yahoo.co.jp/articles/4f6db20bdcd446f91f769301562eedc39112fb6b
●オブデュモンド(牡 藤沢和)
ドゥラメンテ×クイーンオブトロイ(ストームキャット)
母クイーンオブトロイは愛2勝。本馬は5番子。北星村田牧場(新冠)生産、多田信尊氏所有。
(メモ)
きょうだいはオーストララシア地区で生産され香港移籍馬なども含め勝ち馬も出ているようですが、その血統だけに本邦、つまり中央向きかどうかは?開幕週で勝ち馬を出したドゥラメンテ産駒でストームキャットの肌、だからといって走るわけではなく1つ上の半姉テイエムクイーン(父オルフェーヴル)も現1勝をダートでなんとか勝って1勝クラスで勝負にならない現状。早期入厩で追われておりクラシックラストシーズンの藤沢和厩舎ということで各種バイアスも掛かっていてそれだけにカモという可能性も。初戦ミルコ想定というのも近年の傾向からはマイナスデータか。
オブデュモンド、ラストの伸びが目を引く
https://news.yahoo.co.jp/articles/8d48f1f6924ffa29343523a3d104b5cbb63f5b17
●今回は以上です
出馬確定後に数頭追加するかも知れませんが、本年はこのようなスタイルで2歳戦週中記事も継続しようかと。先週これで1頭も勝たなかったので、今週こそは。
以上